赤字決算や税金滞納があってもファクタリングは利用できる?審査のポイントを徹底解説
「今期は赤字が出てしまった」「税金の支払いが遅れているが、急ぎで運転資金が必要だ」
こうした状況に直面した際、多くの経営者が真っ先に思い浮かべるのは銀行融資ですが、赤字や滞納がある状態での借入は極めて困難です。しかし、諦める必要はありません。
結論から言えば、赤字決算や税金滞納があっても、ファクタリングは利用可能です。
本記事では、なぜファクタリングなら審査に通るのかという仕組みの裏側から、審査を通過するための条件、そして利用時に注意すべきリスクまで、2026年最新の情報を交えてボリュームで徹底解説します。

Contents
1. なぜ赤字や税金滞納があってもファクタリングは利用できるのか
銀行融資とファクタリングでは、審査の対象となる「視点」が根本的に異なります。この違いを理解することが、資金調達成功への第一歩です。
審査の主役は「利用者」ではなく「売掛先」
銀行融資の審査では、お金を借りる「利用者自身」の返済能力(決算内容、自己資本比率、収益性)が厳しくチェックされます。一方、ファクタリングは債権の売買であるため、重視されるのは「売掛先(取引先)が期日通りに代金を支払う能力があるか」という点です。
利用者が赤字であっても、売却する請求書の支払い元が優良企業や公的機関であれば、ファクタリング会社にとっては回収リスクが低いと判断され、審査に通過する可能性が非常に高いのです。
借金ではないため信用情報の影響が少ない
ファクタリングは融資ではなく「資産の譲渡」です。そのため、信用情報機関(CICやJICCなど)に借入履歴として記録されることはありません。過去の返済遅延などが原因で銀行審査に落ちた経験がある経営者にとっても、有力な選択肢となります。

2. 税金滞納がある場合に知っておくべき審査の「壁」と対策
赤字以上に深刻なのが「税金滞納」です。それでも利用できる理由はありますが、特有の注意点が存在します。
ファクタリング会社が最も恐れるのは「差し押さえ」
税金滞納があってもファクタリングが可能な理由は、ファクタリング会社が「差し押さえリスク」を個別に評価するからです。
税務署は、滞納が続くと企業の銀行口座や売掛金を差し押さえる権利を持っています。もし売掛金が差し押さえられてしまうと、ファクタリング会社は買い取った代金を回収できなくなります。これが最大の懸念点です。
滞納があっても審査に通る3つの条件
- 分納(分割払い)の合意がある: 税務署と話し合い、毎月一定額を支払う計画が認められている場合、即座に差し押さえられるリスクが低いと判断されます。
- 滞納額が買取り額に対して少額: 数千万円の債権売却に対し、滞納額が数十万円であれば、リスク許容範囲内とされるケースがあります。
- 2者間方式を選択する: 売掛先に滞納を知られたくない場合、2者間方式(利用者と業者のみの契約)を選ぶことで、迅速に資金を確保できます。
3. 赤字決算・滞納時のファクタリング利用メリットとデメリット
厳しい財務状況下での利用には、プラスとマイナスの両面があります。
比較表:財務状況が苦しい時のメリット・デメリット
| 項目 | メリット | デメリット・注意点 |
| 資金調達スピード | 最短即日で現金化が可能。急な支払いに対応。 | 手数料が通常より高めに設定される可能性がある。 |
| 財務改善効果 | 負債を増やさずにキャッシュを確保(オフバランス)。 | 将来の入金を先取りするため、翌月の資金繰りが厳しくなる。 |
| 審査の柔軟性 | 決算内容に関わらず、優良な債権があれば通過。 | 悪質な業者(闇金)に狙われやすくなるリスクがある。 |
公的機関の視点
「ファクタリングは、中小企業の資金調達の円滑化に資する手段の一つとして期待されています。」
—— [金融庁:中小企業の資金調達に関する検討会資料より参照]
このように、国も売掛債権の活用を推進しており、赤字だからといってファクタリングを利用すること自体に法的な後ろめたさを感じる必要はありません。

4. 審査通過率を劇的に上げるための準備とコツ
赤字や滞納を抱えている状況で、少しでも好条件で審査を通すための具体的なテクニックです。
エビデンス(取引の証拠)を強化する
利用者の信用が低い分、債権の確実性を証明する必要があります。
- 注文書や納品書のセット提示: 請求書だけでなく、契約の最初から最後までの書類を揃える。
- 過去の入金履歴(通帳): その売掛先から過去に数回、遅延なく入金されている実績を見せる。
- 分納計画書の提示: 税金滞納がある場合は、税務署とのやり取りを透明化する。
優良な売掛先の債権を選ぶ
複数の請求書があるなら、最も規模が大きく、経営が安定している企業の債権を優先的に選びましょう。
5. 悪質業者(偽装ファクタリング)に騙されないための注意喚起
赤字や滞納で「どこからも借りられない」と焦っている経営者は、悪質業者の絶好のターゲットです。
偽装ファクタリングの見分け方
- 手数料が異常に高い(年利換算で数百%): 2者間方式でも手数料の上限は通常18〜20%程度です。
- 償還請求権(リコース)がある: 売掛先が倒産した際に、利用者に支払いを求める契約は「融資」であり、貸金業登録がない限り違法です。
- 契約書の控えを渡さない: 証拠を残さないのは闇金の常套手段です。

6. まとめ:赤字・滞納は「再起」のためのステップ
赤字決算や税金滞納は、経営をしていれば起こり得る事態です。大切なのは、そこで立ち止まらずに、いかにしてキャッシュフローを正常化させるかです。
ファクタリングは、銀行融資が閉ざされた際でも利用できる、中小企業の強力なセーフティネットです。
- 借金を増やさず、資産を現金化する。
- 売掛先の信用力を借りて、急場を凌ぐ。
- 確保した資金で税金を解消し、銀行融資を受けられる体質に戻す。
このように、ファクタリングを「一時的なしのぎ」ではなく「財務改善のツール」として活用しましょう。まずは、「ファクピタ」などの信頼できる比較サイトを通じ、赤字や滞納があっても柔軟に対応してくれる優良業者を見つけることから始めてみてください。
【出典・参照元】
- 金融庁:ファクタリングの利用に関する注意喚起
- 一般社団法人 日本ファクタリング業協会:自主規制ルール
- 経済産業省「中小企業の売掛債権を活用した資金調達の促進」