警備会社の資金繰り対策|支払サイトとファクタリング5社
警備会社の資金繰りでは、現場が増えるほど警備員の採用・教育費、給与、制服・装備品の支払いが先に発生します。発注元からの入金が月末締め翌月払いなどの場合、売上が伸びていても手元資金が不足することがあるため、支払サイトを踏まえた資金繰り管理が重要です。
PR:本記事には広告リンクを含む場合があります。掲載順や広告の有無だけで契約先を決めず、各社の見積書、契約書、公式案内をご確認ください。手数料、対応金額、審査結果、入金時期は申込内容によって異なります。
この記事では、警備業特有の先行支出と支払条件を整理し、ファクタリングを検討する際の確認事項を解説します。比較候補となる5社とファクタリング以外の選択肢も紹介するため、自社に合う資金調達方法を判断する際にお役立てください。

Contents
この記事でわかること
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象読者 | 警備業法に基づき都道府県公安委員会の認定を受けて警備業務を営み、発注元への請求から入金までのタイムラグと、警備員の教育・人件費の先行発生に資金繰りの悩みを持つ経営者 |
| 記事のテーマ | 警備業特有の支払条件・人員教育の構造と、資金繰りを見直す選択肢としてのファクタリング |
| 比較する会社数 | 5社(日本中小企業金融サポート機構、MSFJ、JBL、いーばんく、プログレス) |
| 参照した公的情報 | 一般社団法人全国警備業協会「警備業における適正取引推進等に向けた自主行動計画」、金融庁の公表資料、警察庁の警備業省力化投資促進プラン |

なぜ警備会社は「現場は増えているのに資金繰りが苦しい」と感じやすいのか
警備業は、警備業法に基づき都道府県公安委員会の認定を受けた事業者が、警備員指導教育責任者を営業所ごとに配置して業務を行う、認定を要する業種です。一般社団法人全国警備業協会(AJSSA)の「警備業における適正取引推進等に向けた自主行動計画」は令和8年9月に改訂され、令和8年1月施行の取適法や価格転嫁に関する取組事項が反映されています。
この自主行動計画では、警備会社同士の役務提供委託など、中小受託取引適正化法(取適法)の対象となる取引の支払条件が整理されています。対象取引では、中小受託事業者が役務を提供した日から60日以内のできる限り短い期間内に支払期日を定めることが委託事業者の義務です。役務提供日から60日を経過しても代金が支払われない場合は、実際の支払日まで年率14.6%の遅延利息を支払う必要があります。
| 支払条件(AJSSA自主行動計画・取適法に基づく整理) | 内容 |
|---|---|
| 支払期日 | 取適法の対象となる役務提供委託では、役務提供日から60日以内のできる限り短い期間内に定める義務がある |
| 遅延時の対応 | 役務提供日から60日を経過した日から実際の支払日まで、年率14.6%の遅延利息を支払う必要がある |
| 月単位の締め払い | 一定の要件(支払期日・代金額等が書面に明記されていること等)を満たせば、月単位の締切対象期間の末日に役務が提供されたものとして扱える場合がある |
| 手形の扱い | 令和8年1月施行の取適法では、対象取引における手形払が禁止されている |
警備業務が現場で完了しても、月締め翌月払いなどの契約では、請求から入金まで一定のタイムラグが生じます。一方、警備員への給与や次章で紹介する教育費は入金前に発生します。このタイムラグが、「現場は増えているのに手元資金に余裕がない」と感じやすい一因です。なお、60日以内という基準は取適法の対象取引に適用される支払期日のルールであり、すべての警備契約の平均的な入金日数を示すものではありません。実際の支払期日は契約書で確認してください。
そもそもファクタリングとはどんな仕組みか

本題に入る前に、ファクタリングの基本を簡単に整理します。ファクタリングとは、事業者が保有する売掛金(請求権)を、支払期日より前にファクタリング会社に買い取ってもらうことで資金化する仕組みです。融資とは異なり、原則として借入ではなく債権の売買として扱われる点が特徴です。
| 契約形態 | 関わる当事者 | 特徴 |
|---|---|---|
| 2社間ファクタリング | 利用者とファクタリング会社の2者 | 売掛先への通知・承諾を原則として行わずに進める契約形態で、3社間より手数料が高くなりやすい傾向がある |
| 3社間ファクタリング | 利用者・取引先・ファクタリング会社の3者 | 売掛先への通知・承諾を伴う契約形態で、2社間より手数料を抑えやすい傾向がある |
警備会社の場合、発注元に対する請求権をファクタリング会社が買い取れるかどうかは、各社の対応方針や、発注元との契約内容(譲渡禁止特約の有無など)によって異なります。警備業務を他の警備会社から受託している場合は、元請会社に対する確定済みの請求権が買取対象の候補になります。申込みの際は、対象となる請求権が誰に対するものかを、あらかじめ整理しておくとスムーズです。

警備会社で先行しやすい支出

資金繰りを見直す前に、どのタイミングでどのような支出が先行しやすいかを把握しておくと、ファクタリングを使うべき場面かどうかの判断材料になります。
| 支出の種類 | 先行しやすいタイミング |
|---|---|
| 新任教育にかかる人件費 | 警察庁の資料では、一般の警備員の新任教育は警備業務に従事する前に20時間以上とされています。検定合格の有無などで必要時間は異なり、教育中も給与の支払いが発生します |
| 現任教育にかかる人件費 | 同資料では、一般の警備員の現任教育は年間10時間以上とされています。検定合格の有無などで必要時間は異なり、継続的に教育コストが発生します |
| ユニフォーム・装備品の調達費 | 現場に配置する前に、制服や必要な装備を揃える必要があります |
| 警備員指導教育責任者の配置コスト | 警備業法に基づき、営業所ごとに警備員指導教育責任者を配置する義務があり、資格者の確保・育成にもコストがかかる |
| 新規現場の立ち上げ準備費 | 大型施設や繁忙期の現場を受注した場合、採用・教育・装備の準備を前倒しで進める必要があります |
上記は警察庁の警備業省力化投資促進プランに示された一般の警備員の教育時間です。検定合格者などは教育時間が異なるため、対象者ごとの要件を警備業法令と所轄警察の案内で確認してください。

警備会社が比較したいファクタリング会社5選
警備会社の売掛金を扱えるかどうかは、発注元・元請会社、請求内容、契約条件によって異なります。まずは複数社に同じ条件で見積もりを依頼し、手数料だけでなく最終的な入金額と契約条件を比較してください。
| 会社名 | 比較時の確認ポイント | CTA |
|---|---|---|
| 日本中小企業金融サポート機構 | 施設管理会社や元請警備会社への請求権が対象になるか、必要書類と見積もり条件を確認しましょう。 | 無料相談・見積もり |
| MSFJ | 法人・個人事業主の対応可否に加え、譲渡制限特約がある請求権を扱えるか確認しましょう。 | 無料査定を確認 |
| JBL | 希望金額と入金希望日に対応できるか、見積もり後の手数料と入金額を比較しましょう。 | 公式サイトで相談 |
| いーばんく | 早期資金化を検討する際は、諸費用を含む総コストと最終的な入金額を確認しましょう。 | 無料見積もりへ |
| プログレス | 相見積もりの候補として、償還請求権の有無や契約解除条件を書面で確認しましょう。 | 相談内容を確認 |
※各社の審査結果、手数料、対応金額、入金時期は申込内容によって異なります。公式サイトの案内と契約書を確認し、必要に応じて専門家へ相談してください。
契約前に確認したい注意点|金融庁の注意喚起も確認

ファクタリングは、適切に利用すれば売掛金の入金を早め、資金繰りの選択肢を広げる手段になります。一方、金融庁は、実質的に返済義務を負わせるなど、貸付(融資)と変わらない契約を「ファクタリング」と称して行う業者について、公式サイトで注意を呼びかけています。一般社団法人オンライン型ファクタリング協会(OFA)も、自主ガイドラインの策定や情報発信を通じて、健全な市場づくりに取り組む団体のひとつです。
| 注意点 | 具体的な確認方法 |
|---|---|
| 償還請求権の有無 | 契約書に「ノンリコース(償還請求権なし)」と明記されているか確認する |
| 発注元・元請会社向け請求権が対象になるか | ファクタリング会社が、発注元や元請の警備会社に対する請求権を対象にできるかを事前に確認する |
| 手数料以外の費用 | 事務手数料や登記費用など、手数料以外の費用が発生しないか事前に質問する |
| 契約書の交付 | 契約内容を書面(電子契約含む)で必ず受け取り、口頭説明だけで進めない |
| 会社の実在確認 | 国税庁の法人番号公表サイトや公式サイトの会社概要で、所在地・代表者名を確認する |
なお、この記事はファクタリングの利用を一方的に推奨するものではありません。資金繰りに余裕がある時期は、無理に利用する必要はありません。発注元・元請会社との支払条件の見直しや、次章で紹介する公的融資制度との比較もおすすめします。
ファクタリング以外の選択肢もあわせて知っておく
ファクタリングにこだわらなくても、警備会社の資金繰りを整える方法はいくつかあります。
| 選択肢 | 内容 |
|---|---|
| 日本政策金融公庫の融資制度 | 小規模事業者向けの一般的な融資制度を通じて、運転資金を確保する方法。業種を問わず利用できる制度もあるため、窓口で相談するとよい |
| 信用保証協会の制度融資 | 自治体・信用保証協会を通じた融資制度で、地域や業種によって条件が異なります |
| 発注元・元請会社との支払条件の見直し | AJSSAの自主行動計画が示す支払期日の目安(60日以内)を踏まえ、発注元や元請会社と支払条件を協議する |
| オンライン完結型のファクタリング | 本記事で紹介した会社のように、来店不要でオンラインで申込みから契約まで進められるサービスを利用する方法 |
一つの方法に絞り込まず、自社の受注状況や資金需要の時期に合った方法を選ぶことが、無理のない資金繰りにつながります。

申込みから入金までの一般的な流れ
会社によって手続きの一部は異なりますが、オンライン型ファクタリングを利用する際の大まかな流れには、共通点が多くあります。
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| 1. 申込み・見積もり依頼 | 公式サイトのフォームや電話から、請求権の内容を伝えて概算見積もりを依頼する |
| 2. 必要書類の提出 | 請求書、通帳のコピー、本人確認書類などをオンラインでアップロードする |
| 3. 審査 | 売掛先(発注元・元請会社など)の信用力を中心に、買取可否と手数料の目安が案内される |
| 4. 契約 | 契約内容(手数料、償還請求権の有無など)を確認し、書面または電子契約を締結する |
| 5. 入金 | 指定した口座に買取代金が振り込まれる |
よくある質問
| 質問 | 回答 |
|---|---|
| 元請会社に対する請求権もファクタリングの対象になりますか | 会社によって対応方針が異なります。下請として業務を受けている場合は、元請会社向けの請求権を対象にできるか事前に確認してください。 |
| 新任教育中の警備員の人件費分も、資金化の対象にできますか | ファクタリングは、すでに発生している請求権(売掛金)を資金化する仕組みです。そのため、まだ発生していない将来の人件費そのものを直接対象にすることは難しいとされています。教育期間中の資金繰りは、既存の請求権の早期資金化や、公的融資制度との組み合わせで検討することをおすすめします。 |
| 個人で警備業を営む場合でも利用できますか | 法人向けの請求権があれば、個人事業主でも相談できる会社があります。契約形態によって異なるため、事前に確認してください。 |
| 審査に落ちることはありますか | 売掛先(発注元・元請会社など)の信用力などを踏まえて審査が行われるため、審査に通らない場合もあります。複数社に相談し、条件を比較することをおすすめします。 |

まとめ
年末年始や大型イベントに向けて警備の依頼が増える一方、新任教育・現任教育の人件費や、制服・装備品の調達費は入金前に発生します。今回紹介した5社は、いずれも比較候補です。契約前には、発注元・元請会社に対する請求権が対象になるか、手数料、入金額、契約形態、償還請求権の有無を確認してください。複数社の見積もりを同じ条件で比較し、無理のない資金繰りにつなげることが重要です。
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