Fivot、中小企業向け請求書買取サービス「Flex Capital ファクタリング」を提供開始
「手数料がいくらになるのか、見積もりが出るまで分からない」
ファクタリングを比較する際、公式サイトに掲載された下限手数料と、自社に提示される手数料が同じとは限りません。手数料の幅が広いサービスでは、実際の振込額を契約直前まで計算できないことがあります。
株式会社Fivotは2026年7月30日、中小企業向け請求書買取サービス「Flex Capital ファクタリング」の提供開始を発表しました。手数料を一律8%とし、金額や業種、企業規模などによって変動しない料金設計を採用しています。
本記事では、Fivotの発表内容とサービスサイトの情報をもとに、Flex Capital ファクタリングの対象、必要書類、審査期間を整理します。あわせて、固定手数料型のメリットと注意点、一般的なファクタリングとの違いも解説します。
※本記事は2026年8月1日時点の公開情報をもとに作成しています。審査通過や入金時期を保証するものではありません。

Contents
Fivotの概要
株式会社Fivotが発表した「Flex Capital ファクタリング」の概要は次のとおりです。

| 項目 | 内容 |
| サービス名 | Flex Capital ファクタリング |
| 運営会社 | 株式会社Fivot |
| 提供開始 | 2026年7月 |
| 契約方式 | 2社間ファクタリング |
| 手数料 | 一律8%(追加費用なし) |
| 買取可能額 | 最大5,000万円 |
| 利用対象 | 法人(※個人事業主・フリーランスは利用不可) |
| 審査期間 | 3営業日程度 |
| 入金時期 | 審査通過後1営業日以内 |
| 手続き | オンライン完結(面談・郵送・来店不要) |
| 主な必要資料 | 直近2期分の税務申告書類、残高試算表、Moneytreeによる銀行口座連携データ |
同サービスは、利用者とFivotの2者で契約する「2社間ファクタリング」です。売掛先の承諾を得て契約する3社間ファクタリングについては、サービスページに案内がありません。
個人事業主は利用できず、法人が対象です。法人であっても審査があり、すべての請求書を買い取ってもらえるわけではありません。
出典:株式会社Fivot「中小企業向け請求書買取サービス『Flex Capital ファクタリング』をリリース」
出典:Flex Capital「ファクタリング」
Flex Capital ファクタリングの手数料は一律8%
Flex Capital ファクタリングの特徴は、手数料が一律8%であることです。
Fivotの公式サイトでは、利用金額、業種、利用回数、申込時期にかかわらず、手数料は8%と案内しています。また、ファクタリング手数料以外の追加費用は発生しないとしています。
請求書売却時の手取り額試算表(手数料一律8%)
| 条件 | 請求書の額面 | 手数料(8%) | 試算振込額(手取り額) |
| 100万円の請求書を売却する場合 | 1,000,000円 | 80,000円 | 920,000円 |
| 500万円の請求書を売却する場合 | 5,000,000円 | 400,000円 | 4,600,000円 |
手数料率が申込前から決まっているため、請求書の金額に0.92を乗じれば、基本的な振込額を予測計算できます。
ただし、請求書の額面全額が買い取り対象になるかは審査結果によります。買い取り対象額が請求書の一部となる可能性については、申し込み時に確認してください。

「手数料が事前に分からない」問題とは
Fivotは発表資料の中で、ファクタリング会社の広告に「1%から」などと記載されていても、実際の手数料は審査後に判明し、2社間ファクタリングでは10~20%程度になることがあると説明しています。
ただし、この10~20%という数字は、公的機関による業界統計ではありません。Fivotは、複数の業界メディアや比較サイトで言及されている目安として掲載しています。
したがって、「すべての2社間ファクタリングの手数料が10~20%」「表示手数料と実際の手数料が必ず異なる」という意味ではありません。
下限手数料だけでは契約条件を判断できない
「1%から」「2%から」という表示は、利用者全員に下限手数料が適用されることを意味しません。ファクタリングの手数料は、一般に次の条件によって決定・変動します。
| 手数料へ影響する項目 | 確認される具体的内容 |
| 売掛先の信用力 | 支払い能力や事業実態、過去の倒産リスク |
| 取引実績 | 過去に同じ売掛先から定期的な入金があるか |
| 支払期日 | 売掛金の回収まで何日あるか(残日数の長さ) |
| 売掛金額 | 買い取りを希望する債権の規模 |
| 契約方式 | 2社間ファクタリングか3社間ファクタリングか |
| 債権譲渡登記 | 登記の要否と関連費用(司法書士報酬等) |
| 利用者の状況 | 提出資料の正確性や回収金の管理能力 |

Flex Capital ファクタリングは、公式FAQで手数料8%以外の費用はかからないと案内しています。この点は、見積もり前でも振込額を予測しやすい要素です。
Flex Capital ファクタリングの特徴
金額や業種にかかわらず手数料8%
Fivotは、金額、業種、企業規模、利用回数、申込時期にかかわらず、手数料を一律8%と案内しています。
固定手数料型には、審査前から費用を計算できるメリットがあります。一方、信用力の高い売掛先に対する債権など、個別見積もり型で8%未満の条件を提示される案件では、固定8%のほうが高くなる可能性があります。
そのため、固定手数料だから常に最安になるとは限りません。
| 固定手数料型のメリット | 利用上の注意点 |
| 申込前に手取り振込額を計算できる | 売掛先の信用力が高くても料率は8%で固定 |
| 最終振込額を予測しやすい | 個別見積もり型(下限1〜5%等)より高くなる場合がある |
| 担当者との料率交渉が不要 | 一律8%であっても審査通過が保証されるわけではない |
| 急ぎの時期でも料率が変わらない | 審査・着金には数営業日を要する |
最大5,000万円まで対応
買取可能額の上限は5,000万円です。
一方、公式サイトには明確な最低買取額の記載が見当たりません。少額の請求書を利用できるかは、事前に問い合わせる必要があります。
法人限定
利用対象は法人であり、個人事業主は申し込めません。個人事業主やフリーランスは、少額債権や個人事業主向けのサービスを比較してください。
オンラインで手続きが完結
審査から契約までオンラインで進められ、面談、郵送、来店は不要と案内されています。
ただし、オンライン完結は、審査そのものが省略されるという意味ではありません。直近2期分の税務申告書類など、一般的な少額オンラインファクタリングより多くの資料が必要です。
追加費用なし
公式FAQでは、手数料8%以外の費用は発生しないと案内しています。
債権譲渡登記費用、事務手数料、振込手数料などが別途差し引かれないのであれば、資金計画を作りやすくなります。契約書でも、追加費用がないことを確認してください。
Fivotの実績値はファクタリング単体の実績ではない
Fivotの発表資料には、次の実績が掲載されています。
- 累計融資金額: 170億円超(2026年6月末時点)
- 支援社数: 500社以上
- デフォルト率: 約0.3%
これらは、ベンチャーデットやRBF(レベニュー・ベースド・ファイナンス)などを含む「Flex Capital」ブランド全体の実績として発表された数値です。
2026年7月に提供を開始した「Flex Capital ファクタリング」単体の買取額、利用社数、審査通過率ではありません。ファクタリングサービス単体の実績として読み替えないよう注意してください。
また、デフォルト率約0.3%は、Fivot側の与信・債権管理に関する発表値です。利用者が損害を受ける確率や、審査へ通過する確率を示す数字ではありません。

オンライン完結型ファクタリングの基礎知識
ファクタリングは融資ではなく債権の売買
ファクタリングは、事業者が保有する売掛債権をファクタリング会社へ売却し、売掛先の支払期日前に資金化する取引です。法的には売掛債権の売買・譲渡(債権譲渡契約)として扱われます。銀行融資のように資金を借り、分割して返済する仕組みではありません。
Flex Capital ファクタリングは2社間方式です。一般的な2社間ファクタリングでは、次のフローで取引が完了します。

売掛先から受け取った回収金は、利用者が自由に使える運転資金ではありません。遅滞なくファクタリング会社へ送金する必要があります。
金融庁が注意喚起する「偽装ファクタリング」
金融庁の公式WEBサイトでは、ファクタリングを装い、実質的に高金利な貸付けを行う違法事業者について注意を呼びかけています。
契約書に「債権譲渡契約」「売買契約」と書かれているだけで、適法なファクタリングと判断することはできません。形式だけでなく、実際の不払いリスクを誰が負うかなどの実態を確認する必要があります。
| 確認項目 | チェックすべき内容 |
| 契約の実態 | 実質的な金銭貸付ではなく、売買・債権譲渡契約になっているか |
| 買戻し義務 | 「償還請求権なし(ノンリコース)」であり、売掛先の倒産時に買い戻しを求められないか |
| 自己資金による支払い | 売掛先が未払いの場合に、利用者が自社の資金で弁済する義務がないか |
| 担保・保証人 | 債権の売買に不自然な不動産担保や個人保証人を要求されないか |
| 手数料の開示 | 契約前に手数料の金額および計算方法が正しく開示されるか |
| 契約書の控え | 締結後、原本または契約控えが即座に交付されるか |
| 回収金の送金ルール | 2社間契約において、送金期日や振込先口座が明確に示されているか |
出典:金融庁「ファクタリングの利用に関する注意喚起」
Flex Capital ファクタリングの手数料を他社と比較
公式サイトで手数料や提示条件を確認できるサービスとの比較は次のとおりです。
| サービス名 | 手数料表示 | 料金方式 | 主な対象者 | 入金時期の案内 |
| Flex Capital ファクタリング | 一律8% | 固定型 | 法人限定 | 審査3営業日程度、通過後1営業日以内 |
| JBL | 2%~14.9% | 変動型 | 法人限定(※設立1年以上) | 条件が整えば最短90分程度 |
| えんナビ | 5%~ | 変動型 | 法人・個人事業主 | 条件が整えば申込当日対応 |
| ネクストワン | 公式例:5%〜 | 変動型 | 法人・個人事業主 | 条件が整えば申込当日対応 |
※各社の適用条件は審査結果や債権内容によって変わります。
※JBLは設立1未満の法人、個人事業主、フリーランスを対象外としています。
固定8%と個別見積もりはどちらが良いのか?
- 「申込み前に正確な着金額を計算したい」場合: 固定手数料型(Flex Capital等)が比較しやすい
- 「信用力の高い大企業の売掛金を持っている」場合: 変動型で相見積もりを取り、8%未満の低料率を狙う選択肢もある
- 「追加費用や登記コストを完全に排除したい」場合: 諸費用コミコミ表示のサービスを選ぶ
- 「即日〜翌日中に資金が必要」な場合: 審査スピードに特化した会社を比較する
Flex Capitalのサービスサイトには「相見積もり不要」との記載がありますが、これは事業者側の広告表現です。他社の個別見積もりが8%未満になる可能性はあるため、手取り額を優先したい場合は他社との相見積もりを行っても問題ありません。
Flex Capital ファクタリングが向いている法人・向いていない事業者
向いている可能性がある法人
- 事前に一律8%で最終振込額を正確に計算したい法人
- 50万円〜数千万円規模の売掛金を一括で買い取ってほしい法人
- 面談や来店の手間を省き、完全オンラインで完結させたい法人
- 直近2期分の決算書・税務申告書をすぐに提出できる法人
- 資金化までに3日〜数営業日程度の猶予がある法人
- 振込手数料や登記費用の追加引き落としを避けたい法人
向いていない可能性がある事業者
- 個人事業主やフリーランス(※利用対象外)
- 創業2期未満で決算書を2期分提出できない法人
- 即日〜翌日中の緊急な着金を必要とする事業者(※審査に3営業日程度を要するため)
- 信用力が高く、個別審査で手数料5%以下などの低料率を狙いたい法人
- Moneytreeを通じた銀行口座連携が行えない環境にある事業者
よくある質問
Q1.Flex Capital ファクタリングは個人事業主でも利用できますか?
利用できません。公式サイトでは利用対象を法人限定と明記しています。個人事業主やフリーランスは、少額対応や個人特化型の請求書買取サービスを比較検討してください。
Q2.手数料は本当に8%から変わりませんか?
公式サイトでは、審査結果、利用金額、業種、利用回数にかかわらず一律8%と案内しています。追加費用も発生しないと記載されていますが、念のため契約締結時の書面でも同じ条件になっているか確認してください。
Q3:申し込み当日に入金されますか?
発表資料には「最短即日」の表記もありますが、サービス詳細の案内では「審査に3営業日程度、審査通過後1営業日以内」と記載されています。4営業日前後を標準スケジュールとして見込んでおくのが安全です。
Q4:どのような請求書でも買い取ってもらえますか?
法人が保有する確定された事業上の売掛債権が対象です。支払期日を過ぎている滞納債権や、契約上のトラブル・争いがある債権は買い取り対象外となる可能性が高くなります。
Q5:8%固定なら他社との相見積もりは不要ですか?
相見積もりが禁止されているわけではありません。売掛先の信用力が極めて高い場合、他社の個別審査で8%未満の料率が提示されるケースもあります。手取り額を最大化したい場合は比較検討をおすすめします。
まとめ
Flex Capital ファクタリングは、株式会社Fivotが2026年7月に提供を開始した法人向けの2社間ファクタリングサービスです。
- 手数料: 一律8%(追加費用なし)
- 買取上限: 最大5,000万円
- 利用対象: 法人限定(個人事業主不可)
- 審査期間: 3営業日程度(通過後1営業日以内に入金)
- 手続き: WEB完結(直近2期分の申告書・Moneytree連携が必要)
手数料が事前に固定されているため、申込前に手取り着金額を予測できる点が最大のメリットです。一方で、審査には3営業日程度を要するため、当日中の即日資金化を最優先とする場合はスケジュールの確認が必要です。
自社の資金繰り状況や必要となる期日を考慮し、複数社の条件を比較した上で最適なサービスを選択しましょう。

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