【会計・仕訳】ファクタリングの勘定科目は?売掛債権売却損の消費税は?
東京や大阪などの大都市圏でWeb広告代理業、ITシステム開発、アパレル卸売、建設業などを営む経営者やフリーランスにとって、日々の手元資金(キャッシュフロー)の管理はとても重要です。仕事は順調なのに「取引先からの入金が2ヶ月も先で、今月の外注費や広告費の支払いがギリギリ…」というピンチを救ってくれるのが、請求書をすぐに現金化できるファクタリングです。
しかし、いざファクタリングを使った後、多くの人が「これ、帳簿(経理)にはどうやって書けばいいの?」と迷ってしまいます。「手数料は『支払手数料』でいいのかな?」「消費税って引かれるの?」といった疑問を、うやむやにしたまま間違った帳簿付けをすると、後から税務署に指摘される可能性もあります。
この記事では、会計の知識がゼロの方でも迷わないよう、国のルールに沿って「正しい勘定科目の選び方」や「消費税の仕組み」をどこよりも分かりやすく解説します。

Contents
1. 専門用語なしでスッキリわかる!ファクタリングの仕訳と「売掛債権売却損」の基本
ファクタリングをしたときの帳簿の付け方(仕訳:しわけ)を理解する最大のコツは、これが「お金を借りた(借金)」のではなく、「手持ちの請求書というアイテムを売った(売買)」と考えることです。
① なぜ「支払手数料」ではなく「売掛債権売却損」という名前を使うのか
ファクタリング会社に引かれる手数料は、帳簿では「売掛債権売却損(うりかけさいけんばいきゃくそん)」という名前(勘定科目)を使って記録します。
銀行の振込手数料や、サービスの利用料と同じ感覚で「支払手数料」と書いてしまいがちですが、これは経理の世界では間違いになってしまいます。なぜなら、ファクタリングの本質は「100万円の請求書を、手数料を差し引いた90万円の現金で買い取ってもらう」という取引だからです。「手元にある請求書(売掛債権)を売って(売却)、額面より減ってしまった分の損(損)」という意味を持つ専用の名前を使うのが、決算書の記載ルールです。
【家計簿で例えると?】
スマホをリサイクルショップに売ったときをイメージしてください。1万円の価値があるスマホを傷があるため8,000円で買い取ってもらった場合、差額の2,000円は「お店に払った手数料」ではなく、「価値が減って損をした分」ですよね。ファクタリングの手数料もこれと全く同じ扱いです。
② 2者間と3者間で変わる、帳簿を付ける「タイミング」
- 2者間ファクタリング(取引先に内緒で使う場合)取引先にはファクタリングのことが伝わらないため、まずは「ファクタリング会社から自社口座にお金が振り込まれたとき」に帳簿を付けます。その後、後日いつも通り「取引先からあなたの口座に入金があったとき」、最後に「そのお金をファクタリング会社へ送ったとき」の合計3回、ステップを踏んで記録します。
- 3者間ファクタリング(取引先も含めて行う場合)取引先が直接ファクタリング会社へお金を振り込んでくれるため、あなたの会社でする作業は、最初の「ファクタリング会社から自社口座にお金が振り込まれたとき」の1回だけで完了します。

2. ファクタリングの手数料に消費税がかからない(非課税)理由
経理の手続きで、最も多くの人が寸前まで間違えやすいのが「消費税」の扱いです。
① 「売掛金の売買」には消費税がかからない仕組み
国税庁の通達において、請求書や手形といった「金銭債権(お金を受け取る権利)」を売り買いするときの手数料には、消費税をかけてはいけない(非課税取引)と定まっています。
お店で文房具やパソコンを買ったときは10%の消費税がかかりますし、一般的なサービスの「支払手数料」にも消費税が含まれています。しかし、ファクタリングの手数料は「お金そのもののやり取り(債権の譲渡)」と同じグループに分類されるため、消費税は「0円(対象外)」となるのが会計上のルールです。
② 会計ソフトの「自動入力」が招く、知らずに犯す減点リスク
最近の便利なクラウド会計ソフト(マネーフォワード クラウドやfreeeなど)は、銀行口座の入出金データから自動で帳簿の候補を作ってくれます。
しかし、ここで何も考えずに「売掛債権売却損」や「支払手数料」を選択して登録ボタンを押してしまうと、システムが勝手に「消費税10%が含まれている経費(課税経費)」として計算してしまうことがあります。
これをそのままにして、税金を安く申告してしまうと、仮に税務署がチェックに来た際(税務調査)、「納める消費税の計算が間違っています」と指摘され、あとから罰金(追徴課税や延滞税)を支払う可能性もあります。会計ソフトに入力するときは、必ず税金の区分を手動で「対象外」や「非課税」に変更する作業が必要です。
3. 名著『会計クイズを解くだけで財務3表がわかる 世界一楽しい決算書の読み方』に学ぶ「売却損」

「売却損」という少し難しそうな言葉や数字が、会社の経営全体にどう影響するのか。それを驚くほど親しみやすいビジュアルで教えてくれるのが、公認会計士の大手町のランダムウォーカー氏のベストセラー著書『会計クイズを解くだけで財務3表がわかる 世界一楽しい決算書の読み方』(KADOKAWA)です。
① 大手企業の事例を身近に落とし込んだ「お金の動きの可視化」
この本では、誰もが知る有名企業の決算書(財務3表)を綺麗な図解クイズにして、「どこでお金が生まれ、どこへ消えているのか」を視覚的に解説しています。
ファクタリングの手数料(売掛債権売却損)も、この本の視点で見ると非常にスッキリ納得できます。手数料は、本業を維持するための経費(販管費)ではなく、本業の枠の外で発生したコスト(営業外費用)という場所に並びます。ここをしっかり区別して正しく帳簿に記載することで、会社の決算書を見たときに「本来のビジネスで稼ぐ力(営業利益)」を銀行や取引先に正確に証明できます。
② 手数料のコストを正しく把握して、安全に資金調達(利用促進)を成功させるコツ
同書が教えてくれる最も大切なメッセージは、「数字の見た目の名前に惑わされず、実際の現金の流れ(キャッシュフロー)を掴むこと」です。
ファクタリングは、帳簿の上では一時的に「売却損」というマイナスが出ますが、銀行からの借入とは違うため、会社の負債(借金)は1円も増えません。Web広告業での急な広告出稿や、アパレル業のシーズン前の仕入れなど、「今、手元に現金があれば、次の大きな売上を作れる!」という前向きな場面では、この仕組みを賢く利用して、会社のお金を回すスピードを上げることが可能です。

4. 見るだけで真似できる!ファクタリングのカンタン仕訳お手本帳(2者間・3者間)
それでは、実際の数字を使って、帳簿の書き方を実際に図解で見ていきましょう。
今回は、「100万円の請求書を、手数料10万円(10%)でファクタリングし、口座に90万円が振り込まれた」という一番よくある例で説明します。
① 2者間ファクタリング(初心者向けのシンプルな3ステップ)





② 3者間ファクタリングの書き方
3者間の場合は、取引先が直接ファクタリング会社へお金を振り込むため、あなたの会社でする作業は、最初の「お金が振り込まれたとき(ステップ1)」の1回だけで終了です。その後のステップ2と3を書く必要はありません。
【よくある業種別の注意点】
| 業種の特徴 | よくあるお悩み | 帳簿を付けるときのアドバイス |
| Web広告代理業 | GoogleやMetaへの広告費のカード決済が先に来て、元請けからの入金が遅い。 | 広告費を払った日付と、ファクタリングで現金を確保した日付の流れを、カレンダー通りに1対1で正確に並べて記録しましょう。 |
| アパレル卸売業 | シーズン商品の生地仕入れや製造が先行し、服屋さんからの回収が3ヶ月先になる。 | 「服を作るためにかかった仕入れ経費」と「請求書を売って(ファクタリングして)作った現金」が混ざらないよう、別々の行で整理します。 |
| ITシステム開発 | 数ヶ月間の開発中はお金が入らず、納品後の検収(チェック)が終わるまで売掛金が残る。 | 出来高ベースで発行した請求書をファクタリングに回し、契約書のエビデンスデータと一緒に大切に保管してください。 |
5. デジタル明細で仕訳がラクラク!初心者におすすめの優良ファクタリング会社5選
今回は、「帳簿付けをできるだけカンタンにしたい」「税務署に出せるしっかりしたPDFの明細データが欲しい」という初心者の方におすすめの、優良ファクタリング会社5社を紹介します。
① 初心者でも安心な5社の特徴比較表
| 会社名 | 手数料の目安 | 現金化のスピード | 手続きの方法 | 初心者向けのメリット |
| No.1 | 1.0% 〜 | 最短その日のうち | スマホ完結/対面 | 広告業やアパレル業の商習慣に詳しく、専門の担当者が電話やチャットで丁寧に説明してくれます。 |
| MSFJ | 1.8% 〜 9.8% | 最短その日のうち | スマホ完結 | 手数料の上限が「9.8%まで」と決まっているので、事前にいくら引かれるか計算しやすいです。 |
| GoodPlus | 1.0% 〜 | 最短その日のうち | スマホ完結 | 面談なしのデータ審査。電子契約書がネットですぐにもらえるので、データの保管がとても楽です。 |
| PAYTODAY | 1.0% 〜 9.5% | 最短30分 | スマホ完結 | AIを使った高速審査。手数料が1桁台と安く、フリーランスや個人事業主の利用実績も多数。 |
| アクセルファクター | 2.0% 〜 | 最短その日のうち | スマホ完結/対面 | 審査の優しさ(通過率93%)が強み。個人・法人を問わず、専門用語を使わずにサポートしてくれます。 |

6. 【まとめ】正しい仕訳をマスターして、ファクタリングを事業の頼れる味方にしよう
ファクタリングの手数料は、支払手数料ではなく「売掛債権売却損」と書き、消費税は「対象外(かからない)」にするのが正しいルールです。『世界一楽しい決算書の読み方』が教えてくれるように、お金の流れをビジュアルで正しく理解できれば、確定申告や決算の準備は何も怖くありません。
大都市圏のハイスピードなビジネスを勝ち抜くため、手数料が安くて書類をしっかりデジタル発行してくれる優良なファクタリング会社を上手に選んで、安全にキャッシュ(現金)を回していきましょう。
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【出典・参照元】
- 金融庁:ファクタリングに関する注意喚起
- 国税庁:第15号 非課税となる取引(金銭債権の譲渡)
- 大手町のランダムウォーカー 著:『会計クイズを解くだけで財務3表がわかる 世界一楽しい決算書の読み方』(KADOKAWA)
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